プロローグ

























古びた校舎に、燦々と輝く真新しい制服。


ネクタイに校章。慣れない服装に戸惑いながらも、彼らは沢山の生徒の中を自らの親と共に歩む。


その傍らには、少し大きな僕ら在校生が控える。

かったるそうに、技とだらしなく制服を着る生徒や、それぞれの役割をきちんとこなす生徒、既に寝ている生徒など多々。

吹奏楽部、放送部、演劇部などが入場行進の音楽を演奏したり、オルゴールを流したり、照明をセットしたり。










これは、中学の入学式だ・・・。








証明する品としては、体育館前に張ってある「城西市立城彩中学入学式」の文字。


新入生は皆、緊張した足取りで、僕らの間を通る。

中には、顔つきがこわばっていた者もいた。

そんな中、僕は彼と出逢った・・・。

小麦色に綺麗に焼けた肌に、若干小柄で細身。

歩き方一つとっても身軽、しかし顔立ちはまだあけどなさがそのまま残っているような感じ・・。

よくいるスポーツ万能少年のような風格の持ち主だ。

回りの目線に、縛られることなく、生き生きと軽い足取りでシートの上を歩み行く彼こそ・・。

天才サッカー少年、城彩のエースストライカー兼城彩少年ミニバス倶楽部の得点王。

小宮山太一・・・。

それが、彼と僕との出会いだった。


















Most important of the all