第四話『2月…Let's go to初試合!』
































「れ…練習試合!」

「そんなに大声を出す必要はありません。私が探したんですよ」


季節は2月、駅前の喫茶店に霧島先生に呼ばれたから何かと思ったら。


「今日は練習試合相手のキャプテンの人と挨拶があるんです。まあうちのキャプテンは貴方みたいなもんだから一応ね」


と言うことらしい。


「一体どこの高校なんですか?」

「ん〜ここから少し離れたところにある八万石(はちまんごく)高校、別に有名なスポーツ高校では無いです」


そんな事で盛り上がっているときそばにいた不良系の男(金髪、ピアス、サングラス)が霧島先生のところに寄ってきた。


「へへ、ネーちゃん一緒にどこか行こうぜ!」


ちょっとビビッた、未だにこんな古い不良が残っているとは…すごい、何の趣旨も無く「どこか行こうぜ!」だからなぁ…


「やめてください!…今人と待ち合わせしてるんで」


先生もこんなにまともに反応しなくても良いのに。


「いいーじゃんいいーじゃん男なんかほっといてさ俺とどこか行こうぜ!」


その男と言うのには僕も含まれているのでしょうか?


「あっ、君邪魔だからどいて」


その国で保護したほうが良いとされる不良に声をかける人物が。

みたところ身長は165くらい、ちょっとぽってりしてる。しかも何かニコニコしてる。


「ああ!?邪魔だこのくそが!」


不良もマニュアルに書かれた台詞のごとく因縁を付け勇気ある少年を睨みつける。

と、ここで少年の笑顔が急に険しい顔になった。


「ワレコラァ!自分の事何様だとおもっとんじゃ!ああ!?エジプトのミイラのごとく鼻から針金突き込まれて頭ん中かき回して脳みそかきだした後にその脳みそを『馬鹿味噌』として八百屋の店頭に並べて欲しいか!?それとも何か!即刻冬の東京湾行き希望か!?この時期は寒いからなぁ溺れて死ぬか寒さで凍え死ぬかの二択問題じゃ!さあ!さあ!さあ!どっち希望じゃ!?」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」


その場にいる人物が皆凍りついた、というか何も言えないでいた…

物凄い性格の変わりようだな…その後不良はフラフラしながら店から出て行った。

ちょっと待て…まさか…この人が…


「あっどうも!八万石高校のキャプテンです…1年生ですが」

































試合当日…僕は早速死にそうになっていた。


「キャー!早乙女君こっち向いて〜!」

「早乙女くーん、今日試合に出るの!?」


なーんかいっぱい人がいるんですけど…無論全員女。

…なーんで練習試合の事知ってんだろ?誰にも話していないはずなんだけど?


「コーヒー、コーヒーはいかがっすか!ご要望とあればインスタントカメラ、望遠鏡、早乙女印刷メガホン、早乙女手作り弁当、さらにさらに早乙女海辺で微笑み写真もあるよー!」


…テメーか丸岩!僕は側にあった金属バットを思いっきり奴めがけてブン投げた。


「早乙女手作り弁当は5個限定だよ〜さあ早い者勝ちげふぅ!」


奴の(名前を言う気がうせた)頭に金属バットが信じられないほどクリーンにヒットし奴はその場に倒れた

…なんかピクピク痙攣しているが知ったこっちゃー無い。


「おーい馬鹿!大丈夫か!?」


その光景を一部始終見ていた宝来坂さんが丸岩近づき丸岩をずるずるとベンチの前へを引っ張ってきた。

丸岩が死前痙攣みたいなものをしているが知ったこっちゃー無い


さあ!試合だ!