第十話[始動!恋恋野球部本気モード!]







































夏…

僕達は今市営の球場に来ています…

そうです…夏の高校野球地区大会一回戦です。

僕達は抽選の結果公立柚北高校との対戦になりました。



「はーい皆さんこっちむいてくださーい!ミーティングを始めますよ〜」


ベンチの中で上下ともにジャージ姿の霧島監督。


「いいですか〜柚北高校のエースの柚元(ゆずもと)君に関してのデータは…ありません…」


俯きものっ凄く申し訳無さそうにする霧島監督…


「まあ公立高校ですしデータが集まらないのも仕方ないです」

「そうですよ!逆にこっちだって何もばれちゃいないですしね!」


すかさずフォローをいれる友沢さんと湊ちゃん


「ちなみに4番の大具来(おおぐらい)君についてもまったくデータがありません…」


本当に申し訳無さそうにする霧島監督…


「まあ…良いんじゃないのか…初戦でデータを期待するほうが間違いだ…」


珍しく丸岩もフォローを入れる


「しかし…なんで一回戦からこんなに人がいるんだ?」


宝来坂さんの見た方向には人人人!内野席は満杯…とまでは言わないが多くの人たちが座っている。


「このチームは7人が女なんだぞ…しかもエースはイケメンときた…食いつかないほうがおかしいよ」


真面目に解説をする丸岩…いつもそうであってくれ…


「キャプテーン!」

「そろそろ時間ですぅ〜!」


鈴峯姉妹がそう言ってきた、見ると柚北の選手がノックを終えていた。


「よし!それじゃ…行くぞー!」

「「「オー!!!」」」



































…同時刻三塁側最前席


「国山ーこんな試合見て意味あんのかよ〜」


眼鏡をかけた背の低い少年がそうぼやく


「どうせお前ら暇だろーが…間宮…見て損は無いぞ」


国山と呼ばれた少年が体をそらしながら言う。


「人が…人がいっぱい…」


髪を茶色に染めた背の高い美少年が顔を青くしてガクガクと震える。


「こら!小田桐もその性格何とかしろ!甲子園はこんなもんじゃないぞ!…つうかここ観客席だぞ!」












かくして試合は始まった!