11――――佐々木雪穂
中学二年生のとき城所は神奈川から転校してきた。
そして三年生の時それと共にもう1人転校生が学校にやってきた。
?「あ、あのーさささ佐々木…ゆゆゆ雪…」
転校生だったアイツは明らかに緊張をしていた。
皆も多少引き気味だったし…
志田「なんだよ、貧乳かよ、パスだパス」
俺が機転を効かせてやったら…
バシイイイイィィィ!!
頬と何かが飛び散った音。
気が付いたら『アイツ』は俺に平手打ちを喰らわせやがったんだ、信じられるか?
思えば『アイツ』は坂原のパンチ同等の強さだったかも知んない。
坂原に殴られたとき少し懐かしい感じがしたのはそのせいかも知れない(別に坂原は好きじゃ無いけど…)
佐々木「し…失礼ね!何よ、アンタみたいなバカみたいな奴に言われたって悔しくなんか無いし〜」
志田「……テメェ〜人を殴ったあげくバカだとぉ、ぺチャパイ暴力女!」
ギャーギャーとクラス中が喚き合う。
事の発端を作った二人は尚口ゲンカを続ける…
結果センセーが止めに入ったがなんとなく俺は腹の虫が治まらなかった。
なんか、そのせいで緊張も解けて学校とか普通に馴染んでたけど…
だけど『アイツ』と俺はそれから一言も聞かなかった…
一週間後〜
学校が終わり下駄箱に靴を取りに行こうとすると手紙が入っていた。
志田「まままままままままままさか…つつつつつつつついに?」
こりゃ、『アレ』っきゃないだろーと思った。
皆に見つからないように下駄箱に頭を突っ込んで読んでみた俺、てか逆に目立ってたな…
手紙の内容を確かめるべく早速に封を開ける。
『バーカ』
……?
横ではクスクス笑っている奴が二人にいる。
城所と…『アイツ』だった…
今思えば城所と『アイツ』妙に仲良かったな、悪友って奴なのか?
俺はマジギレして全力で追いかけたが城所に罠をしかけられて結果的には逃がしてしまった。
ガクン…!
恐らく罠だろう、綱に足を掛けて転ばすトラップ、初歩で引っ掛かる奴なんて…俺ぐらいだ…
その時握り締めていた手紙を離した…どーせバーカしか…
『ありがとう』
それが俺と雪穂、佐々木雪穂との出会いだった…
色々とケンカとかしたけど意外と気があって何気に一緒に遊んだ気がする。
雪穂の笑った顔、怒った顔、少し困った顔…
少しずつ…多分俺は、好きになっていたんだ思う。
雪穂はどうだったか解からないけど…
そして7月、目標校に受験勉強を定める時期。
志田「なぁ雪穂…俺と履衆院高校に来ないか?」
佐々木「どーして…?」
履衆院高校七年連続甲子園出場している野球の名門中の名門プロ野球選手も多数輩出している。
志田「俺がそのー…」
言葉に詰まる、先の言葉なんて恥ずかしくっていえねー…。
だけどそこにひょっこり現れた…城所に…
城所「コイツお前を甲子園に連れてくんだってよ」
もー最悪だよコイツ、と心の中で2,000回は呟いた気がする。
俺はフォローの使用も無く…
志田「ぁのあああのなぁ実はその…」
ただ赤くなって雪穂を直視する事を避ける事しか出来なかった。
佐々木「ぅん…」
だけど雪穂は悲しい返事を返した。
佐々木「ゴホッ…ゴホゴホゴホ!!」
俺の前には無数の血が飛び散っていた。
その血が雪穂から来ている事に気が付いた俺は…
志田「…ゅ…雪穂…?」
ただその場に座り伏せる事しか出来なかった。
佐々木「ぅん…」
その返事の意味なんて当時の俺にも城所にも…
解かりはしなかった…
